鳥取地方裁判所米子支部 事件番号不詳 判決
主文
被告境港海陸運送株式会社を罰金百五十万円に被告人岡田洋三を懲役四月及罰金百万円に夫々処する
被告人岡田洋三に於て右罰金を完納する事が出来ない場合は金三千円を一日に換算した期間同被告人を労役場に留置する
訴訟費用は、被告境港海陸運送株式会社被告人岡田洋三の連帶負担とする
理由
被告境港海陸運送株式会社は西伯郡境町大正町三九番地ノ一に於て資本金一百万円(金額拂込済)を以て鉄道貨物自動車等による貨物の運搬取扱並に港湾荷役の請負作業を営む事を業とする者であるが右被告会社の常務取締役である被告人岡田洋三は同被告会社の経理全般を担当し居る者であるが右被告会社の業務に関しその営業に係る所得を計上するに際し法人税を免れる意図の下に同被告会社の昭和二十二年四月一日より翌二十三年三月三十一日までの事業年度(昭和二十二年度)に於て債務の発生して居ない金十三万五千五百十円につき之が支拂を為した如く架空の経費を計上し及現実に債権が発生し又は現金收入のあつた金百八十一万三千二百五円の所得につき或は伝票を作成し又は別に計理等の名下に不正に右所得を隠匿して昭和二十三年六月十一日所轄米子税務署長に対し該事業年度に於ける所得を金三十二万六千八百四円の旨の虚僞の確定申告を為して右申告所得に対する法人税金二十三万二千五十三円を納付したのみで右隠匿所得金百九十四万八千七百十五円に対する法人税普通所得に対し金六十八万二千五十円超過所得に対し金五十八万四千六百十五円合計金百二十六万六千六百六十五円を逋脱したものである。
証拠
一、証人安田良男の当公廷に於ける供述
一、証人大野時治の当公廷に於ける供述(一、二回)中判示に照応する部分
一、山崎民夫、遠藤喜代美、松下整吉に対する検察事務官作成供述調書の供述記載
一、被告会社作成に係る鉄道炭作業株式会社に対する鉄道炭料金追加請求書控四十六通の記載
一、被告会社作成に係る出金伝票写四通の記載
一、被告人岡田洋三作成ノート一冊の記載中判示事実に関する部分
一、被告人岡田洋三に対する検察事務官作成第一回供述調書並に同被告人に対する検察官作成第二回供述書の各供述記載中判示に照応する部分を綜合して判示事実を認定する
適條
一、被告境港海陸運送株式会社の所為に付昭和二十二年法律第二十八号法人税法(旧法)第五十一條第四十八條第一項
一、被告人岡田洋三の所為に対し昭和二十二年法律第二十八号法人税法(旧法)第四十八條第一項第二項刑法第十八條
一、訴訟費用の負担に付刑事訴訟法第百八十一條第一項
仍て主文の通り判決する。
(裁判官 野尻繁一)